【マジョのシマ】ストーリー解説&考察 完全版
こんにちは、脱出ゲーム大好きどりどんです。
今回は、無料でできる謎解きゲームアプリ「マジョのシマ」のストーリー考察をまとめてみたいと思います。
「マジョのシマ」を先日初めてプレイしたのですが、ストーリーがやや複雑でわかりにくい部分があり、インターネットで検索してもあまりちゃんとしたストーリー解説が見つからなかったので、何度かプレイをしつつ自分なりにストーリーをまとめてみました。
まだプレイしていない方は盛大なネタバレになってしまいますので、ぜひプレイをお楽しみください!無料とは思えないハイクオリティな謎解きアドベンチャーゲームです!
「マジョのシマ」とは?
マジョのシマは、魔女に支配された孤島を舞台にした謎解きアドベンチャーゲーム。
ドット絵ながらも美しく繊細なグラフィックで、幻想的な世界観に浸りながら島の謎を解き明かし、魔女の呪いの秘密に迫っていくファンタジーです。
●あらすじ●
大陸から少し離れたところにある孤島。 そこには小さな町がある。
― それは魔女に支配された町。 ある夜、島の住人が突然現れた魔女に死の呪いをかけられてしまう。
明日の朝までに魔女の「盗まれた壺」を探し出さなければ、 呪いによって命を落とすことになる。
彼女は壺を探し始めるが、次第に島に残された「魔女の秘密」に触れていくことになる。
ストーリー解説&考察
ここからは、メインとシークレットを総合したストーリー全体を、時系列でまとめ、それぞれのエンディングを踏まえて解説・考察していきたいと思います。
あくまでも筆者どりどんの独自の解釈なので、ご了承ください。
ここ違うんじゃない!?というところがありましたら指摘してくださるとうれしいです。
過去(シークレットストーリーのさらに前)
ある国の王は、異世界の研究をしていました。
王は、異世界の者を閉じ込めた壺を持っており、その壺はかつて、異世界の者の力を脅威に思った人々が、その中に異世界の者を封印し、海底深くに沈めたものでした。
その異世界の力を、王は国の統治のために利用しようとしていたのです。
しかし、謀反により王は殺されてしまい、壺の封印は解かれ異世界の者たちは逃げ出してしまいます。
王の妻である王妃は、自分の名前の彫られた指輪と、異世界の研究資料を持って国から逃げ、海をさまよい、見知らぬ島に流れ着きました。
が、 王妃が流れ着いた島でも悲劇が起こっていました。
海賊に襲われ、島の大人のほとんどが殺されてしまい、残っているのは子供たちとたった一人の大人だけ。
王妃は地下室に子供たちを隠し、魔法の力で海賊たちを倒すことを約束しました。
王妃は、王が研究していた異世界の者を呼び出す魔法を使い、海賊を倒す力を得ようと考えたのです。
指輪は海で失くしてしまいましたが、幸い異世界についての王の研究資料だけは持っていました。
研究資料によれば、異世界の者とは現世とは異なる世界に住み、人間よりはるかに強大な力をもつ存在。
彼らを呼び出して契約を結ぶことで、その力と知恵を手に入れることができるのです。
ただし、異世界の者を呼び出した契約者は、力と引き換えに記憶を失い、やがて異世界の者に存在を取って代わられてしまいます。
消滅した契約者はそれで二度と復活できないわけではなく、異世界の者の意志で、記憶を失った状態で復活させられることもあります。
その際、他の者に告げられるなどして自分の名前を思い出すことができれば、失った記憶がすべて戻り、契約を破棄することもできます。
王妃は 島の崖下の洞窟で、異世界の者を呼び出す儀式を行いました。
異世界の者を呼び出し契約を結ぶには、5本の銀の短剣が必要で、それらを立てることで魔法が発動し、召喚することができます。
しかし、召喚は失敗。
それにより王妃は、「王妃と契約したもの」(以後、異世界の者A)によって不利益で一方的な契約を結ばれてしまいます。
契約内容は、島に外敵を寄せ付けないが、島から誰も出ることもできないというもの。
王妃に取って代わることで人間の姿を手に入れた異世界の者Aは、魔女として島に君臨し、島の人間の魂を生け贄として食らおうと考えたのです。
シークレットストーリー部分
異世界の者Aは、王妃から魂を抜き出しその存在を消滅させ、人間の姿を手に入れました。が、そこで身の危険を察知します。
「何かいるな!?」と言っているのは、自分を脅かす何かが近くにいることを感じ取ったためです。
不測の事態に備えるため、異世界の者Aは王妃から短剣を回収し、異世界の研究資料を復元させ、洞窟を塞ぎ、さらにネズミを洗脳します。
その後、異世界の者Aは「魔女となるもの」(以後、異世界の者B)に遭遇します。
異世界の者Bは、壺の封印が解かれたとき、その壺を持ち去っていました。
Bは壺の力を利用し、Aを壺の中に閉じ込めてしまいます。
これにより、Aが王妃と契約して得た人間の姿や島の呪いの力は、そのままBへと引き継がれました。
壺に閉じ込められた異世界の者Aは、洗脳したネズミを使い、5本の銀の短剣を島中に設置させるための準備をし始めます。
目的は、異世界の者Bを倒して壺から脱出し、再び自分が王妃と新しい契約を結ぶこと。
新しい契約を結ぶには、5本の短剣を立てる必要があるのです。
が、仮に王妃が記憶を取り戻しても、一度契約に失敗している彼女が自分からAと契約を結ぼうとすることはないでしょう。
そこで、Aは島を救うためと嘘をつくことで、住人達に短剣を設置させることにしたのです。
Aはまず、ネズミを使って地下室へ侵入し、王妃の姿で子供たちとコンタクトを取りました。
銀の短剣1本を託し、「いずれ必要になるときまで、誰にもとられないようにしなさい。それであなたたちの命は守られる」と告げます。
子供たちは王妃の言葉であると信じ込み、後日、短剣を拝堂へと隠します。
次に、Aは防壁倉庫に身を潜ませていた島の最後の大人に会います。
再び王妃の姿になり、残りの4本の短剣を渡して「示す場所に設置しなさい。そうすれば島は救われる」と告げます。
これも最後の大人は王妃の言葉であると思い込んでしまい、4本の短剣を島中に設置して回り、鐘塔で島の子供たち宛てに手紙を書き残して息絶えます。
さらに、島外の盗賊が侵入して壺を盗み出せるよう、島への道も用意しました。
これで、準備は完了です。
あとは、壺が盗み出されるのを待つだけです。
壺が盗まれれば、Bは壺を取り返すため、王妃を復活させざるを得ません。
壺を探し出せるのは、契約を結んだ王妃だけなのです。
消滅した王妃を復活させ、記憶を取り戻させ、契約を一度破棄させてBの力を奪った上でBを倒し、自分が新たな契約を結ぶ。
これこそがAの作戦だったのです。
メインストーリー部分
異世界の者Aによって島まで誘導された盗賊により、城から壺が盗まれます。
壺を取り返すため、異世界の者B(魔女)は、王妃(主人公)を目覚めさせます。
王妃は記憶を失くしており、自分が王妃だったこと、契約に失敗したことなど何も覚えていません。
魔女から明け方4:00までに壺を探し出せなければ殺すと宣告され、主人公は早急に壺を探すよう奔走します。
SAD END1~3
主人公が壺を城に持って行くと、「いつも通りの朝をくれてやろう」と言って、王妃は再び消滅させられてしまいます。
いつも通りの朝=消滅した状態に戻すという意味だろうと思われます。
4:00までに取り戻せようが取り戻せまいが、どのみち用が済んだらBは王妃を再び消滅させるつもりだったのでしょう。
SAD END4
SAD END1~3と同様、「いつも通りの朝」の言葉で王妃は消滅させられてしまいますが、その後に「仕方あるまい、契約は破棄だ。しかし、これがある限り私がここに戻る日は近い」というコメントが現れます。
これはおそらく、壺の中の異世界の者Aの言葉。倒れている主人公の下に、紫の光の召喚の陣が光っています。
END4は銀の短剣を崖下の印に刺した後のエンディングです。
主人公が5本目の短剣を刺したことで、最後の大人が設置した4本の短剣と合わせ、召喚の魔法が発動したのだと思われます。
つまり、主人公は銀の短剣を刺せば島が救われると思って行動したのですが、事実はAが再び王妃と契約を結ぶための準備をしてあげてしまっただけなのでした。
ただ、END4では王妃が名前を取り戻すことなく消滅させられてしまいますので、新たな契約は結ばれることなくそのまま破棄になりました。
NORMAL END、TRUE END
すべての条件を満たしてエンディングを迎えると、名前を取り戻し、主人公は自分が王妃であるということを思い出して、その場に立てかけてあった剣で魔女(異世界の者B)を倒します。
ここでよく見ると、超一瞬ですが、「アタラシイケイヤクダ」というセリフが現れます。
Bが倒されてAが解き放たれたことにより、5つの剣の魔法が機能し、新たな契約が結ばれたのです。
Aの作戦がまんまと成功してしまいました。
王妃はこの魔女を、自分が契約した異世界の者Aだと思って倒したので、壺の中から現れたAに驚きます。
そして、知らないうちに新たな契約が勝手に結ばれた事実を告げられます。
ノーマルエンドはここでAが逃げて終了してしまいます。
トゥルーエンドは、異世界の者に打ち勝つ強力なエメラルドの剣で、Aを見事倒すことができ、ようやく本当の平和が訪れるのです。